日々の妄想の墓場。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
集中してる時こそ俺ゾーン真っ只中。
耳にイヤホンつけたら準備完了。
アニソンとかゲームミュージックとか他人に訊かれたら恥ずかしい曲を外に漏れないぎりぎりの音量で聞く。
まくろすとかげきれんじゃーとか たにんにきかれたら もんし するヨ。
脳とペンをフルに動かして!今!ネタを書く!!
ええはい、今スランプですヨ。
でも逆境こそ物書きが輝ける時!
太宰治を見習う!言い知れぬ雲みたいな不安なんて無いがそれっぽい気分を出す!
とりあえず溜まっているものをぽいぽい出そうと思います。
そういえば子どもの日にはコメントはないものの結構拍手をもらいました。
ごめ・・・何にもしないで。
や、祭りごとは母の日にやるつもりだったんだ。だって俺子どもじゃないから・・・(←言い訳を始める大人)
とりあえず拍手更新。
蛇天使と狐時勇者と蛇と狐で全部で3話分ほど。
最後の1話ネタでないで困った。
今日はウルフとリンクとフォックスの三角関係第一弾。続きます。
なぁ、聞いているのか。
俺は、好きって、言っただろ・・・。
なんで、そうやって、いつも・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
まだ、あいつが、好きなのか?
なんとか、言え。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
なんとか、言え・・・・言えよ、フォックス!!
ガタンッと椅子が激しく床に打ちつける。
そのすぐ後にフォックスの部屋のドアが激しく閉まった。
最後に聞こえたのは、部屋の主の深い溜息。
リンクは自室のベッドに突っ伏して泣いていた。
涙の原因は先ほどのフォックスとの言い争い――それも、リンクの一方的なもの。
リンクは一週間前に、フォックスに想いを告げた。
手で宙を描くような暗闇の、ノイズのような雨音が堪えないひどい天候の夜だった。
停電を起こした部屋にたまたま2人きりでいて、リンクが彼に好きだと告げた瞬間、雷が走った。
そして、相手の表情もよく見えないまま、深く長い口付けをしていた。
吐息に僅かな声が混ざるも雨のすれる音がかき消していく。
リンクには、口付けは初めての経験だった。
こんなものかと思う傍ら、熱くて息苦しくて、相手にしがみ付かずには至られないような行為。
くたり、と力が抜けるまで吸われて、その後は何も無かった。
ただフォックスはぎゅうとリンクを抱きしめていただけ。
まるで雷が怖い子どものように力加減をしない抱きしめ方だった。
そしてそれから一週間後の今日。
何故何もしないのかと。
あの口付けは自分の気持ちを受け取ってくれたわけじゃないのかと。
そう尋ねた。
答えは、返ってこなかった。
そのことが余計に腹立たしくて、悲しかった。
あの口付けは諦めろということだったのだろうか。
だったら、言葉で言って欲しかった。
受け入れられてなかったと、ひどく裏切られた気持ちになった。
それともあの時受け入れたのは、気まぐれだったからだろうか。
あの夜部屋は暗くて、シルエットだけなら、自分はフォックスの想い人の姿と同じ。
また、重ねられたのだろうか。
過去の、勇者と。
リンクはベッドから起き上がってぐっと腕で涙を拭う。
彼を思えば泣いていられないと、心が熱を持ち出す。
もはやフォックスの前にいない者などに、負けない。
なんとしてでも。
リンクは部屋を飛び出すと唯一、感情と心の内を開けられる者の場所へ向かう。
その者の部屋の前でノックはせずに静かにドアを開いた。
部屋の奥から漂う酒とシガーの匂い。
部屋の中央に設けられたテーブルの片方の椅子に腰かけている主。
「・・・ウルフ・・・・」
「ヒデェ面だな」
隻眼の目をリンクの顔に向け、吐き捨てる。
今の今まで泣いていたのだ。
目は泣き腫らしているし、鼻の頭も赤い。
「ウサギかまったく・・・」
入るのなら入れ、と荒っぽい手招きをする。
「その・・・話が」
「フォックスとのことか?」
ギクリとするリンクを尻目に、ウルフはシガーを咥え火を点けた。
「あんだけ騒いでりゃあ嫌でも聞こえる」
もっとも、フォックスの様子は前からおかしかったと煙を吐きながら言う。
すでにお見通しか、とリンクは肩に入れていた力を抜いた。
「俺・・・・フォックスに、告白したんだ・・・」
ウルフは僅かに片眉を上げたが、それ以上の変化は示さない。
黙って、向かいの椅子に座るリンクの言葉の紡ぐ様を見ていた。
「でもフォックスは一回口付けしただけで、何もしてこない・・・」
口に出しながらまた悲しくなっていたが、ウルフの前では涙を堪えた。
ぐっと唇を噛み、顔を伏せる。
「俺は、過去の勇者・・・フォックスの前の想い人の、代わりでしかないのかと・・・思って・・・」
「なんだ、もういねぇやつに遠慮してやがるのか?」
リンクはばっと顔を上げ、無意識にウルフを睨んだ。
「俺は・・・俺が、フォックスの傍にいたい・・・」
「・・・俺に詳しくはわからねぇがな、傍にいたいと思うなら何かしらの繋がりを持て」
「繋がり・・・?」
「そうだ。もしお前らの状態を恋人というなら、弱いんだよ」
吸い終わったシガーを潰しながらウルフが喋る。
「やったのはキスだけで、相手の心には自分以外の奴がいて。馬鹿か」
「・・・・・・・・・・・・・・」
鼻で笑われ、悔しいがリンクは言い返す言葉がなかった。
心も体も、まだ薄皮一枚の繋がりでしかないのだ。
だが今更友人の関係にも、他人にも戻れない。戻りたくない。
「俺は・・・・」
ふと、心に思い浮かんだ。
心が叶わないなら、せめて。
別の繋がりを、フォックスと持っていたい。
「・・・・ウルフ。・・・頼みがある・・・」
ぎらり、と。リンクの瞳が狼の時と同じように光った。
続く
PR